2011/03/26

「認められる」ということ

私の息子は現在18歳。本来であればこの春高校を卒業し、大学行くなり就職するなりしている歳であるが・・・。
現在は通信制の高校に在籍しながら、アルバイトをしている身。そのアルバイトも10日程前に決まったような状態。
3年前に入学した高校で「統合失調症」(いわゆる精神障害)を発症し、2回の入院を繰り返し、退院して1年3カ月。1ヶ月に1回ぐらいの通院と毎日薬の服用は続けている。
しかし、ようやくここまで社会復帰できたなぁ、というのが実感。

今流行りの?(DethNoteに出てくるデュークのような)黒っぽい服を着て、靴はブーツで、、、と見た目的には普通なのだが、心は(誰かに似て?)超繊細。
いわゆる社会適合能力というのが人並み以下なのだろう・・・。内心はびくびくでそれを隠すためにちょっと突っ張ってるフリをしているだけ。超、面倒臭がりで、自分の関心のあることにしか反応しない彼を見ていてイライラすることもあったが。

最近、彼の行動が少しずつ前向きになってきている。

同級生が大学に行くなり、就職するなりでそれぞれ自分の進路を決めていくのを目の当たりにし、考えるところがあったのだろう。
3月からおばぁちゃんと同居するにあたり、想像以上に色々手のかかるおばぁちゃんと接することで自分にできる家での手伝いも考えられるようにもなったし。
そして今お世話になっているバイト先の店長やチーフ始め、みなさん優しく接して下さってるようだし、何より。自分のやったことに対して、ちゃんと評価して貰える、「認められる」ことで彼の中の”やる気”が出てきたのだと思う。
まだどうなるか分からないが、これから社会の中で生きて行く、という社会復帰の足がかりができたことは親として少しホッとしている。

人は「認められる」ことで成長できると改めて。叱られ、けなされてばかりでは伸びる芽を摘んでしまいかねない。認め合える社会を創って行きたいと思う。

2011/03/10

『情報教育アドバイザ』というお仕事。

私が携わっている、教育委員会付けでの情報教育アドバイザーという仕事。
本来は児童・生徒のICT教育推進のために設けられたセクションだと理解はしています。
ただ、ICT以前に、学校校務のIT化もままならないのに、ICTを取り入れるというのは順序が逆ではないかと思います。
確かに、ICT教育も子供たちのあるべき教育のカタチを考えた場合、必要なことだと思いますし、決して否定するものでもありません。しかし、子供よりも大人の方がIT化について行ってない場合が多いです。

学校のIT化がなかなか進まないのは、校長・教頭・教務の管理職の先生方の積極性が関係してきます。今ではPC触れない、という先生は少なくなりましたが、名簿管理や成績処理、体育や保健的なデータ処理など、こういう学校の事務的なシステムが充実していないと、なかなか先生方にPC触れ!というのは無茶な話だと思うのです。
そういう先生に触っていただける、人に優しいシステムとは?・・・

そうこう考えているうちに、情報教育アドバイザというより、学校の校務システムを充実させていくことの方が大切ではないか、との結論に至り、現在「情報アドバイザ」という肩書でありながら、校務システムの企画・開発・納品を手掛けています。

現在1年越しで”保健室のシステム”を作っております。
これは保健室の「養護教諭」の先生方と相談しながら、
できるだけ入力の手間を省き、入力ミスを起こさないようなUIを考え、
各種報告書や保健簿の作成も1クリックで自動的に作られるというものを作ってきました。
(少しだけ自信作です)

いまどきの保健の先生は、日々の様々な業務に忙殺され、データ入力すらままならない現状があります。いくら「まとめるのが楽になる!」と言ったところで、その入力すらままならないという状況があるのです。ではどうしたらそういう状況を打破できるのか?

で、考えて投入するのが、こいつです。(その2へ続く)

2011/03/05

『剛』

私がお世話になっている中学校の校長先生が今年度末で定年退職されます。
かれこれ7年になるかな?
教職免許も何も持ってないし週に1回、顔を合わすだけなのにかわいがっていただきました。
何か私らしいお礼がしたくて・・・ 考えた挙句。

協創でお友達の龍ちゃんこと、書家の龍和さんに校長先生のお名前の『剛』をテーマにして、「書」を書いて貰うことにしました。依頼して一週間。できあがったのがこちら

『剛』

粛々とあゆむその眼はやさしさたたえ
みとめ はげまし 包みこむ
剛き心で 生き様刻む

正しくその通り!もう文句なし!! 素敵な「書」を書いていただきました。
それと『剛』の遊印を作りたい!という私の願いを聞き入れて貰い、はんこ用に書いて貰いました。
何枚かあるうちの『剛』からイメージに近いものを選び、さらにリクエストして・・・

で、これを持ち帰り、写真を撮ってスキャナで取り込み、2値化処理して水平反転。

これを手本に、 彫って行きます。
書を嗜まれる先生に「使っていただけたらいいなぁ」との想いを込めて・・・

そして、出来上がったのがこちら。

『剛』-16mm・楕円・朱文
『剛』-12mm・角・白文。

「書」と「印」のコラボの実現と相成りまして・・・
上手い下手ではなく(と、言い訳しつつ)、どれだけ心を込めて石に向かったか、だと思います。


使う人、受取った側の人の気持ちを考えて。

2011/03/01

教育現場のシステム屋さん♪

2月初旬、産休明けで現場復帰された養護の先生に『保健室システム』


の説明をしてから約1ヶ月が経った昨日。携帯にその先生からHelpのメールが入り、久しぶりに訪問してきました。
Helpの内容は6年生の身長・体重データを取り出し、入学当初の身長・体重データから差を求め、6年間でどれだけ身体が大きくなったかを一人ひとりに印刷して配りたい、というデータの取り出し方と「差し込み印刷」の方法についての質問でした。
Excel-VBAで作成しており、DBは全てExcelのファイルなので、取り出し、二次加工がとても楽です。
少し時間はかかったものの、やりたいことについては問題解決。先生の悩み解決のお役に立てた、という喜びはもちろんですが。

何より嬉しかったのは。

日々の「来室記録」、「出欠状況集計」から「保健日誌作成」。それと月末、教育委員会に報告する「月次報告」作業もシステムから作成されてて、しっかりシステムを使いこなしていただいてた!!

ということ。これはシステムを作った人間からするとムチャクチャ嬉しいこと。
 「おかげさまでボタン1つで月次報告書が作られるんで感動してるんですぅ!」
と言っていただき涙が出るくらい嬉しかったのです。

先生方には極力手間を取らせることなく記録してもらい、報告書の作成は作りたい報告書を選んで「開始」ボタンをクリックするだけで自動的に作成されるようシステム側で全てプログラムしているので、先生方には大変重宝していただいてます。


これが私がやりたかったシステム屋としての仕事。

教育現場で直接、児童・生徒に教えるワケではないですが、最前線に立つ先生方を”システム”を通じてサポートする、というのが私のスタンス。
先生方に喜んでいただいている姿を拝見し、11年目の新たなチャレンジが始まります。